FRBの金融政策が金融危機を招く

FRBの金融緩和策は過去何度も資産バブルを生じさせてきては、バブルを破裂させてきた。

最近では2000年のITバブル崩壊や2007年の米住宅市場バブルの崩壊は全てFRBの金融緩和による低金利が資産バブルを招き、その後FRBが金融引締めで利上げをしてバブルを崩壊させている。

言葉は悪いかも知れないが、景気悪化の原因は常にFRBの金融政策が原因と言えるかも知れない。

バーナンキ元FRB議長が行った3回にも及ぶ量的緩和のお陰で、景気拡大局面は9年目を迎えており、バブルは株式市場にとどまらない。債券や不動産市場もバブル化の様相を呈しているだけでなく、低金利により住宅ローン、自動車ローン、学資ローンなども膨張し続けてきた。

しかし、昨年FRBが3回の利上げを行い、債券再投資プログラムの縮小を開始して以降、金融市場は不安定化してきている。特に1月末でイエレン前FRB議長が退任して以降、株価は大きく値下がりする場面も見られ、未だに株価が元の水準に戻してはいない。

3月のFOMCで0.25%の利上げが決定し、FFレートの誘導目標は1.50%~1.75%のレンジとなったが、歴史的見れば未だに低金利のままだ。

さらに昨年後半からFRBは債券再投資を止め、バランスシートの縮小に舵を切ったが、FRBのバランスシートには約4兆5,000億ドルもの米国債やMBSが積み上がったままだ。

 

今年4月6日の『原因と結果、米金利上昇と延滞率上昇』という記事で、私は金利の上昇と延滞率の上昇に注意を促している。

何となくだが、バブル崩壊の兆しが見える。

 

FRBの金融政策がもたらす結果が何かを比較的うまくまとめた記事があるので紹介しておこう。

Bloomberg, 【FRBウオッチ】金融政策が主導する巨大バブル、利上げで崩壊へ

『今回の景気拡大局面では、経済成長力の減退とインフレ率の鈍化を背景に、FF金利は極端に低い水準に抑制されてきた一方、株価の高騰は著しい。

将来を見通す上で、注目すべき点はIT株式バブルと住宅金融バブルの崩壊過程である。いずれもFOMCが利上げを続けた後、様子見に転じ、一定期間経過した後にバブル崩壊と景気後退に見舞われてきた。

今回の景気拡大期ではFF金利が相対的に低い水準に長く抑えられてきたため、金融当局者はなお利上げに前のめりになっている。その一方で、政策当局者も認めているように引き締めでも緩和でもない中立金利は低下している。このため現行のFF金利水準でもすでに引き締め圏内に入っている可能性も否定できない。いずれにせよ、バブルの膨張と崩壊パターンが繰り返されるとすれば、追加利上げは最後の瞬間の訪れを早めることになりかねない。』

その通り。

この記事が取り上げた『IT株式バブルと住宅金融バブルの崩壊過程』に焦点を当てた記事もある。もちろん同じ記者のものだ。

Bloomberg, 【FRBウオッチ】利上げ階段、昇り詰めた先に「異次元バブル」崩壊

『米金融政策当局はこのように景気拡大期にはバブル膨張を警戒してきたが、20世紀末から今世紀に入って2度の大型バブルの膨張と崩壊を招いている。いずれのケースもFOMCの利上げが最終的にとどめを刺した格好だ。

一方、BISが「フロス」と警告する今回の株高は、過去2度のバブル膨張と比べると著しく風景が異なっている。その変化を端的に表しているのが、経済の体温とも言われる一般物価である。グリーンスパン議長の後を継いだバーナンキ第14代FRB議長は、住宅・金融バブル崩壊に伴うグレートリセッションに見舞われ、デフレ回避のためゼロ金利政策と量的緩和を導入。さらに12年1月に2%のインフレ目標を設定した。

インフレ目標の基準とされる個人消費支出(PCE)価格指数は、12年1月に前年同月比2.6%上昇と、目標の2%を大きく上回っていた。しかし目標を上回っていたのは同年4月までで、5月から目標を下回り、15年2月には0.2%上昇と、デフレ寸前まで落ち込んだ。

こうした米経済の低迷を背景に、バーナンキ議長はゼロ金利政策を据え置いたまま14年2月にイエレン第15代FRB議長にバトンタッチ。イエレン議長が15年12月にゼロ金利解除に動いた時には、就任からすでに2年近い歳月が流れていた。

イエレン議長が導いてきた利上げの階段には長い踊り場が2つもあり、景気拡大9年目にして、政策金利の誘導目標は今なお1ー1.25%のレンジと極めて低い水準にとどまっている。このために株価は高騰、長く続いた異例の金融緩和を背景に、フロスどころかバブルが異次元へと拡大しているように見える。

米金融当局の足跡をたどれば明らかなように、現在の利上げ階段はいずれバブル崩壊へとつながっていく。しかも今回は異例の緩和でバブルが異次元まで拡大しているため、その衝撃はこれまでのバブル崩壊をしのぐ恐れがある。』

 

非常にわかりやすいまとめだと思う。

私は今後数年で米国の資産市場におけるバブルが崩壊し、それが引き金っとなって全世界的な金融恐慌へつながる可能性に期待している。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA